お気に入りの服、手放す前にちょっと待って!

FASHION REVOLUTION JAPAN instagramより

こんにちは、帽子小屋のひろりんです。

先月開催された、Fashion Revolution Japan2025「Waste to Wear(ゴミになる服、ならない服)」シンポジウムのアーカイブ視聴をしました。
昨年参加した「デニム工場見学ツアー/広島・岡山」のunisteps.or.jp主催のシンポジウムです。

普段は「帽子」の世界で生地と向き合っている私ですが、このイベントを通して、服や繊維を取り巻く現実にあらためて驚き、考えさせられました。

今日はその内容の一部を、帽子小屋らしく、**「今わたしたちにできること」**という視点でご紹介したいと思います。

FASHION REVOLUTION JAPAN instagramより


ゴミにならない服って、どれくらいあるの?

いま、世界で衣料から衣料にリサイクルされているのはほんの1%
繊維から繊維へのリサイクルは難しく、特に綿やポリエステル、麻など色々な素材が混ざった「混紡(こんぼう)繊維」のリサイクルは、とてもハードルが高いのだそうです。

たとえば、リサイクルポリエステルで有名な会社JEPLANでも、回収した服のたった5%しか再利用できていないとのこと。

現実は「リサイクルポリエステル」の99%以上はペットボトル由来で、実際に古着から再生されたものはほんのわずか。

リサイクルってすごく進んでるように見えて、実はまだまだ産業として成立するには大変な状況なんですね。


安さの裏側にあるもの

今、私たちが手にしている服の98.5%は海外で作られたもの
お値段が安ければうれしいけれど、それはつまり「作っている人の賃金も安い」=「搾取の構造」があるかもしれない、というお話もありました。

ヨーロッパではこうした「安さだけを売りにする通販企業」への規制も進んでいるそうですが、日本ではまだまだ。
わたしたち消費者が**「なぜこの価格なのか?」**を考える力を持つことが、変化への第一歩なんですね。

今、わたしたちにできること


シンポジウムを聞いて、じゃあ、わたしたちが今できることって、なんだろう?って、考えてみました。

こんなアクションなら、できるかもしれません!!

リサイクル繊維が何から作られているかに興味を持つ

・服の価格や背景に目を向けて本当に愛せる服を選ぶ

今持っている服を大切に扱う

・着なくなった服を、循環させる方法を考える

循環のひとつとして「リメイク」はいかが?

「着なくなって、手放す決心をした服」は、ゴミ箱に捨てるのではなく
資源回収の日に出したり、リサイクルボックスに回収してほしいけれど、
「着なくなったけれど、捨てられない服」はどうすればいい?

そんなお気に入りの一着は、リメイクして新しい服や帽子に生まれ変わらせてみるのも1つのアイディア!

最近、帽子教室にも「手放せない思い出の服」を持ってくる方が増えています。
その服が素敵な帽子になったときの、みなさんの笑顔…! ほんとうに嬉しそう!!

小さなアクションかもしれないけれど、思い出も素材も、大切にするリメイクの時間。
小さな一歩が、大きな循環につながるかもしれませんね!


あなたも、普段何気なく着ている服について、考えてみてくださいね~(^^)/

*******************

※2024年のデニム工場見学ツアーレポートはこちらからご覧いただけます↓

投稿者プロフィール

かとうひろみ
かとうひろみ
北鎌倉とスナフキンが大好きな帽子屋です。