魂はガラクタに宿る?

シュブルト

「ポムネンカ~、ポムネンカ~!」

みんなのアイドルである「ポムネンカ」が、悪の帝王に

さらわれてしまったから、さあ、大変!

 

「ポムネンカ」は時代遅れの地味顔な女の子のお人形。

そしてその仲間たちはというと、薄汚れたクマのぬいぐ

るみの「ムハ」や壊れたマリオネットの騎士「クラソン」、

そして粘土で出来た妖精の「シュブルト」たち。

「ムハ」は捨てられたスリッパを寝袋にし、「クラソン」は

鉛筆の剣を振りかざす。「シュブルト」ときたら鼻は使え

なくなるほど短くなった鉛筆、耳はボタン、そして頭の

帽子はビンの蓋というガラクタの寄せ集め。

 

そんな彼ら、実は古くなって屋根裏に追いやられたガ

ラクタたち。人間が見ていないとき、薄汚れたトランク

は彼らにとって和気あいあいの家になり、その薄暗い

屋根裏は活気溢れる町になる。そしてそこには人間社

会と同じように邪悪な世界もある。

 

これ、人形アニメーション【屋根裏のポムネンカ】での

お話。イジー・バルタ監督の待ちに待った長編作。

 

『モノが古くなり、捨てられた時、心を持つ。誰もがかつ

て心を躍らせた“ファンタジー”を思い出してほしい。』

というバルタ監督の言葉通り、私は幼い頃の溢れるば

かりのファンタジーを思い出した。

 

と同時に、夏休みの課題として決めていた「整理整頓

ガラクタ一掃」への道がすっかり困難になってしまった

ことを知る。あぁ、「いらなくなったモノを潔く捨てる」と

いう行為にブレーキが掛かってしまったようだ。

 

だって・・・、ビンの蓋があんなに可愛い「シュブルト」の

帽子になっちゃうなんて!

 

罪作りなほどに夢のある人形アニメーション

【屋根裏のポムネンカ】

http://www.a-a-agallery.org/intheattic/

ガラクタ一掃を考えている人には

お勧めしない映画です。

 

DC0101


さて、この上の写真のくまのぬいぐるみは、私がまだ

チビッコだった頃の相棒。この夏に一掃するはずだった

ハギレを使って帽子とパンツを創って着せてみた。

うん、なかなか可愛いじゃない(^o -)・・・☆