#SDGs

NHKスペシャル「プラスチック汚染の脅威」 (2030未来への分岐点)を観る。

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今、リサイクルされずに放置されたプラスチックごみが、地球全体に拡散。小さく砕けたかけらが脅威となり始めている。生き物が誤飲によって育たないだけでなく、化学物質が食物連鎖の中で、濃縮されていく実態も明らかに。さらに、ナノレベルの粒子となったプラスチックが人体に悪影響を与えるリスクも浮かび上がってきた。プラスチック汚染の脅威、社会システムの模索の最前線から、未来への処方箋を探っていく。#SDGs (NHKスペシャル2030未来への分岐点公式サイトより)
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番組を観ながら、昨年修理依頼をお受けした帽子のことを思い出す。

通常は自分の作った帽子しか修理はお受けしないのだけれど、あの時はその帽子の持ち主さんの帽子愛に心動かされ、お受けすることにしたのだった。
その帽子のツバの中に入っている形をキープするためのポリ芯が、見事なまでにポロポロだった。
まさにマイクロプラスチック化したポリ芯。
プラスチックが時間と共に劣化すると、本当にこんな風になってしまうんだ!と改めて驚いた体験だった。



自分が作る帽子の材料は、手つむぎ手織りの生地を使ったり、環境ホルモンに配慮したノンホルマリンの接着芯を使用したりと、私なりに考えてはいるつもりだ。だけれど、こんな脅威を知ってしまうと、帽子作りの素材選びも今後ますます慎重にならざるを得ない。
そして、作ったものには必ず寿命があって、その後廃棄されることも頭に入れておく必要があるという事も。

とはいえ、帽子作りひとつとっても、ポリ芯はやっぱり扱いやすいし、ボタンやパーツはカラフルな色や形が楽しめて、プラスチックといえども一概には捨てがたい。あ~、なんて悩ましい!

でも、この小さなプラスチックの破片を、餌だと思って食べる鳥たちや魚たちがいるかもしれない。
現に、プラスチックやビニールを食べることでお腹を膨らませ、栄養失調になった幼鳥の姿の映像に、現実を知る。
そして、その鳥や魚を、廻りめぐって人間が食べる事になるのだ。




更に衝撃的だったのは、既にプラスチックがナノ化してウィルスと同じように空中を漂っていることも発見されているとのこと。
口から入らなかったとしても、呼吸をするだけで体内に入ってきてしまうというのだから、まさに脅威である。

そう、脅威はごく身近な所に迫っている!!
2030年までの残り10年の間に、シフトしなければならないことがたくさんあるという事を、まずはちゃんと知ることから始めようと、改めて思う。


※NHKスペシャル 2030未来への分岐点「プラスチック汚染の脅威」 
配信期限 :2021/3/7(日) 午後9:49 まで共有 公式サイト