羽根を広げよう!
実は一ヶ月ほど前に車で接触事故を起こした。それも警察署の目の前で。
大したことはなかったけれど、立ち会ってもらうためにお巡りさんを呼びに警察署に入るとき、私は被っていたキャップを大きく前に下げた。それも無意識に。そんな自分に気づいて、かえって、なんだか自分がすごく悪い事をしたような気分になって、余計に気が塞いでしまった。
顔丸見えのベレー帽を被っていたらどうしただろう?と、今になってふと思う。
逃げも隠れも出来ない視線に、かえって開き直って肝が据わった状態でいることができたのでは?
わからない・・・。
その事件のせいだろうか、この一ヶ月、なんだか外に出たり、人に会ったりするのを躊躇している自分がいて、その分せっせと帽子を創っていた。
選んだ生地は楽しげなプリント、しかも羽根の付いた生き物がどこかに入っているもの。
エレガントキャップの正面には上昇するピンクの鳥、ツバ広の帽子には写真には写っていないが実は後ろにブルーのトンボが潜んでいる。どちらの帽子も、鳥とトンボを何処にどのような向きに配置しようか考えるのが、なんと楽しい作業だった事か!
ちょっと塞いでいた私の気分も、羽根の生えた生き物たちによってどんどん上昇していった。
ありがとう!
私はこのピンクの鳥とブルーのトンボに思いを託す。
もしこの帽子を被ってくださる方が元気のないときには、彼女たちの心の羽根を広げてあげてね、と。
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