白い帽子

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洗礼を受ける決心をされた時と、白い帽子をオーダー
しようと思われた時と、どちらが先だったのだろう?
まだ寒くてコートが手放せなかった頃、出来上がり時
期指定で夏に被る真っ白いキャスケットをオーダーさ
れた。透明感のある白・ふっくら感を重視したシェイ
プ・・・など相当なこだわりぶり。もともとお洒落さんだと
知っていたので、その時は「今年は夏の服装計画早い
のね」くらいにしか思わなかった。
暖かくなりはじめ、そろそろ白い帽子の準備に取り掛
かろうと思っていた所「洗礼を受ける」との連絡を頂く。
帽子のお渡しは洗礼の日、教会にて。
困った時の神頼み的宗教観しか持ち合わせていない
私だがお話を伺って「おめでとうございます」と心から。
ひとつの宗教を支えに生きていこうと決心することで
少しでも心の平和を手に入れることができるのなら、
それも幸せな選択だと。
そして、その方の洗礼への想いと白い帽子への想い
が重なるのを感じ取ることが出来た時、私の中で帽子
のイメージが一気に固まった。
後は自然に手が動きだす。
生地糸で小さく刺繍した十字架もその証。
冒頭の質問、今度お会いした時に聞いてみよう。
帽子好きの彼のこと、もう知っているに違いない。
帽子を選ぶとき、その人の心模様が映されることを。
そして被る帽子がその人の心に影響を与えることも。
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☆ 6月の帽子小屋 17(木)・18(金)・19(土) ☆