おとぼけ帽子

まだまだ寒いジャンさんのおとぼけ帽子けれど、確実に春は近付いてきている。お日様の光が少しまぶしく感じるようになったり、木や草の芽のふくらみに目が留まるようになったり・・・。


帽子を作るようになって暇さえあれば覗くようになった生地屋さんでも、明るい色や薄手の生地に心惹かれるようになってきた。いくら、厚手の上物ウールがセールになっていても、欲しいと思うのはやっぱり春物。夢も膨らむのです。


この帽子が出来上がった時は、まだ冬はこれからという季節だった。もらわれていったこの帽子は、それからというもの毎日のようにその持ち主の頭の上にいたようだ。現に、エッジのきいたカッコよさは影を潜め、よれっとしたとぼけた表情の帽子になってしまった。そろそろ、やさしく手洗いして、お休みさせてあげましょう。お疲れ様!