帽子小屋が出来るまで(番外編・なぜに漆喰?)

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今回は「帽子小屋が出来るまで・番外編」として、リノベーションするに当たり、どうしても譲れなかった漆喰壁、その理由を記しておこうと思います。
・自然が多い分湿度も高いこの北鎌倉で
発生しがちなカビから解放されたい。
・コンクリートむき出しの高天井でも
寒がりな私が快適に過ごせる場所にしたい。
・糸埃がたくさん舞う作業場そして教室であるが、
静電気で埃が付きにくい壁であってほしい。
・小さな空間の中にお客様を迎えるにあたり、
臭いは限りなくなくしたい。
・そして何よりも、気の流れの良い空間にしたい。
端的に言って、こんな私の希望を全部叶えてくれるのが、優れものの漆喰だったのです。
しかし、迷わなかったと言えば嘘になります。
賃貸の物件なのにコストのかかる漆喰壁にするなんて、そんな贅沢をする余裕はあるのか?!プランを練り、設計を依頼し、最終的に素材を何にするのかによって見積もりが大きく変わるのを目の当たりにして、ギリギリまで本当は迷いました。
でも、結論から言って、漆喰壁にして良かった!
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私は帽子のオーダーをメインにして仕事をしていますが、どのお客様も大らかで前向きに人生を楽しまれている方ばかりです。そしてその温かな人柄に触発されて、私も帽子作りを楽しませていただいています。(※2023年現在は帽子教室メインで、オーダーはご紹介のみとさせて頂いています。)
本当にありがたいことです。
そのお客様の中に、ある事にとても敏感な方がおられます。
何に敏感かって?それは、化学物質です。
その方は、目には見えない化学物質を、着る物や身に着けるもの、そして場所からも敏感に感じ取られ、それが頭痛や倦怠感という形で表れてしまうのだそうです。
新築やリフォームした建物は、新建材や壁紙・塗料・接着剤といった化学物質満載の材料で作られていることがほとんどです。家具もしかり。木材さえもカビ取り剤などを滲み込ませている場合もあるのです。
そのお客様は、家はあえて古い家屋を選び、家具も新品ではなくショールームに出ている展示品か、倉庫に長らく眠っていた新品の匂いのしないものを体のために選ぶ、とおっしゃっていたのが頭の隅にこびりついていたのです。
帽子をオーダーいただくにしても、それぞれのお客様が抱えている事情や悩みに沿った素材やデザインをお選びするように、その打合せ場所でもある帽子小屋の空間も、化学物質を極力減らし、そのお客様に心地よい時間を過ごしていただけるような空間にしたい!という思いが、漆喰壁にこだわったもう一つの理由です。
最近は、漆喰だけでなく自然素材を使った塗料なども大分出てきており、今回私も多用しました。
自然顔料を使ったOld Villegeのバターミルクペイントで緑のフロントドアを仕上げ、亜麻仁油を主成分としたリボスの浸透性着色オイル・カルデットでカウンターやテーブルをダークブラウンに塗装。又、ロケット開発技術から生まれた断熱材であり、空気質改善など様々な効果を発揮してくれる塗料・日進産業のGAINAを使って、トイレやバックヤード部分をペールグリーンに塗装しました。
そして店舗&教室部分の壁はスイス漆喰のCalk Wall(カルクウォール)を使用。
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石灰純度が高く高アルカリ性のスイス漆喰によって、細菌やカビ類が繁殖しにくい、透明感ある真っ白な壁が出来上がりました。
自信をもってお迎えできる場所が出来たことで、これから作る帽子もさらにグレードアップしたものになると確信しています。
…と、なんだか漆喰壁屋の回し者みたいですが、とにかく、
「余は満足じゃ~。」なのであります(*^^*)
そして、「お客様も満足じゃ~。」を目指します!
(漆喰及び塗料のアドバイスは、八幡工業・ナチュラワイズの斎藤氏にしていただきました。ありがとうございました。)

「帽子小屋ができるまで‐1」
https://boushigoya.com/2015/10/21/51979223/

「帽子小屋ができるまで‐2」
https://boushigoya.com/2015/10/23/51979233/

「帽子小屋ができるまで‐3」
https://boushigoya.com/2015/10/24/51979330/

「帽子小屋ができるまで‐番外編」
https://boushigoya.com/2015/10/28/51979835/

投稿者プロフィール

かとうひろみ
かとうひろみ
北鎌倉とスナフキンが大好きな帽子屋です。